おいでよ!ワインの沼

ワイン沼の住人・ユキシバによるワイン日記&初心者目線の豆知識

【好みのワインを自分で選ぶ】ワインはブドウ品種で選ぶ

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ワインの沼からごきげんよう、ユキシバです。

 

 

「なんか知らんけどワインが飲みてぇな」となった時。

あるいは友人との宅飲み会でワインを選ぶことになった時。

 

そんなこんなでワインの品ぞろえの多いお店にレッツゴーしたり、通販サイトを見てみたり。

 

でも、いざワインがずらっと並んだコーナーの前に立って、あるいは大量のワインの写真で埋め尽くされた通販サイトのページを目にして、「色々あり過ぎてどれが美味しいのかわかんねwwだめだこりゃw」となった経験はありませんか?

 

実店舗なら店員さんに「どれが美味しいですか?」なんて聞いても良いかもしれないですが、そもそも近所のスーパーなんかだと、ワインに詳しい店員さんがいることの方が稀ではないでしょうか。

 

「できれば自分一人で自分好みのワインを選べるようになりたい!」

これは僕を含めワインファンなら誰もが願うことといっても過言ではないでしょう。

 

 

僕も今年で晴れてワイン2年生。ようやく自分が好きなワインのタイプはわかるようになったし、メジャー産地・品種であれば、産地や葡萄でおおよそ味の見当が付くようになりました。

 

けれど、初心者のうちはそう上手くはいかないはずです。

 

僕みたいに「ワインがまずいんじゃない。自分の味覚が追い付いていないんだ」というこじらせたワインファンなら、口に合わないワインだって良い経験というもの。

 

ですが、多くのワイン入門者にとっては、やっぱり勇気を出して買ったワインが口に合わなかったら、ワインを続ける気も失せてしまいますよね。

 

しかし、そういう人たちにもワインにもっと親しんでほしい。

 

というわけで、「右も左もわからない初心者の段階から自分でワインを選べるようになる」というテーマでお話ししていきたいと思います。

 

 

「自分好みのワインを自分で選ぶ」といっても、世界のありとあらゆるワインの中から自分好みのワインを百発百中するのは流石にプロレベルの話になってしまいます。

 

が、メジャーな(ある程度定番の)ワインの中から「これは口に合いそうだな」と当てを付けるくらいなら、少しワインのことを知れば初心者でも十分可能です

 

 

今回からシリーズとしていくつかに分けて解説していきます。

第一弾のテーマはずばり「ブドウの品種」です。

 

 

 

ワインの味は品種で変わる

 

問題:写真にある4つの葡萄は全て有名なワイン用の葡萄品種です。

さて、どれがどれだかわかりますか?

 

 

…え?わからない??

 

 

もぉ~~~~~~(めんどくせぇワインオタク)

 

 

(ちなみに左上=ゲヴュルツトラミネール、右上=ピノ・ノワール、左下=メルロー、右下=カベルネ・ソーヴィニヨン)

わからなかった方もどうぞご安心を。ブドウの見た目でわかるようになる必要なんか全くありません(じゃあ何で問題出した)

 

何が言いたいかといいますと、葡萄品種の違いなんていうとややこしいマニアの世界のように見えるかもしれませんが、実際は決してそんなことはありません。

 

詳しい違いや歴史的・生物学的な側面まで学ぶのはマニアになってからでも遅くありません。

初心者のうちはカベルネ・ソーヴィニヨンは渋い!ピノ・ノワールは酸っぱい!(盛大な語弊)」ぐらいに、特徴の違いをざっくり押さえるだけで大丈夫です。

 

 

「ワインを自分で選べるようになるシリーズ」第1弾に葡萄の品種を選んだ理由は主に二つです。

🍷ワインの味にめちゃくちゃ大きい影響を与える

🍷初心者が一番取っつきやすい

 

ワインの味や品質に影響を与える要素は実に様々。土壌や生産者のこだわり、年代、さらには飲み手の知識量や想像力すらも、ワインの味わいに影響するのです。

 

ですが、初心者から見るとそれらでワインを見分けるのは骨が折れます。

生産者なんてめちゃくちゃな数いるし、年代による違いなんてもう覚えていられないですよね。それでいて「はずれ年だからといってワインの出来が悪いわけではない」と来た…ハァ(´_ゝ`)

 

色々な要素が複雑に絡み合うことでワインの個性が生まれるわけですが、それらの中でも最も取っつきやすく、かつ特に大きく影響するのがブドウの品種なのです。

 

とりあえずド定番ブドウ品種から押さえる

ブドウとワイン

 

とはいえ、ワイン用ブドウだって世界を探せば何千種類もあります。

世界中で栽培されているブトウもあれば、特定の地域でのみ育つブドウも沢山あります。

中には世界で一つの畑でしか栽培されていない超マニアックなブドウも…(そちらもそのうち紹介しますね!)

 

ワインオタクLv.1000くらいになったら全部覚えれるんでしょうかね…

 

とにかく一生かかっても飲み切れないぐらいの種類があるわけですが、僕の経験からおすすめなのが、マニアックなブドウにいきなり手を出さず、まずは世界中で栽培されている超定番のブドウから覚えてみること。

 

世界中で栽培されているということは、それだけ人気がある証拠。

幅広い国で栽培されている分、様々なラベル・価格帯のワインが生まれます。

結果的に大量にワインとして出回るため、手に入れやすいのもメリットです。

 

ここでは赤白それぞれ3種類の超定番ブドウの個性を紹介します。

 

カベルネ・ソーヴィニヨン

言わずと知れた、フルボディ赤ワイン用ブドウの筆頭。

黒いベリーやカシスのような味わいと、しっかりした渋味が特徴です。

 

渋味成分・タンニンが特に多く、骨格のある男性的な味わいになりやすいですが、実際のワインは意外と口当たり滑らかで飲みやすいですよ!

 

メルロー

果実味が豊かで渋味が控え目なことから、初心者におすすめの品種としてよく名前が挙がります。

 

味のイメージは「おっとりしているけど芯のある、落ち着きのあるお姉さん」的な…

黒いベリーのような甘味もありつつ、枯れ葉混じりの土のような複雑な香りがすることもありますよ!

 

ピノ・ノワール

極上ワインを生み出すブドウとして世界中にコアなファンを抱える。

味わいは軽やかで、赤いベリーのような酸味と薔薇のように華やかな香りが特徴。

 

濃い赤好きの私にとってはまだ未開拓の領域なのですが、上質なピノ・ノワールなら「高嶺の花のお嬢様」のようなワインになるのだとか。今年はピノ・ノワールも開拓していきたい…!

 

シャルドネ

白ワイン用ブドウの筆頭。

製法や地域によって、爽やかライトボディからまったりフルボディまで七変化する品種として有名。

 

「個性が無いのが個性」と言われるように、土地の色や生産者の色に柔軟に染まり、それらの個性を忠実に反映するのが得意な品種です。

基本的な味はとてもフルーティーで、柑橘系やトロピカルフルーツのような味わい。酸味と甘みのバランスも丁度よく、パッ!とした印象です!

 

ソーヴィニヨン・ブラン

キリっ!とした酸味とネギのような風味が特徴。スッキリした味わい。

味わいでいうと、レモンやライムなどで例えられることが多いです。

 

口の中をスッキリさせたい時に活躍する味わいなので、唐揚げにレモン汁かける派の人には特に受けがいいブドウかも?

 

実はちょっと苦手意識があってまだ開拓できてない品種です…(´-ω-`)僕唐揚げにレモンかけない派なんですよ…口の中ギトギトでも全く気にしないんすよ…

今年こそは…!

 

リースリング

ドイツを代表する白ワイン品種で、「凛とした綺麗な酸味」が特徴。

辛口なら青林檎のような味わいで、酸味はしっかりあるけど上品でツンツンしない、親切なお嬢様のようなイメージ。

甘口ならアイスワイン貴腐ワインといった至高の極甘口ワインになります。

 

元々の酸味が強いため、極甘口にしても酸味が残ります。酸味が芯の役割を担うことで、甘味がより甘美に引き立てられるのです。

 

 

「サンジョベーゼだって定番じゃん!」「甲州が無いとは日本の心を失くしてる!」など言いたい気持ちはよくわかりますが(?)、キリがなくなるので…m(_ _)m

 

上に挙げた6品種はもう本当の定番・オブ・定番です。

有名な品種だけでも本当はもっとたくさんありますし、本当はまだまだ推したい品種があるのですがここは割愛…笑

 

(ちなみに僕はシラーやモナストレル、プリミティーヴォも好きです!あなたの好きなブドウ品種もコメントで教えてくださいな!)

 

初心者に優しい「ヴァラエタルワイン」とは

オーストラリアワイン

 

さて、メジャーなブドウ品種と個性の違いを押さえたら、次はそれらを使ったワインを選ぼう!となりますよね。

 

初心者のうちは、なるべく1種類のブドウから作られたものか、1種類のブドウをメインにしたものから飲んでみると、ブドウの特徴がわかりやすく、どの品種が自分の好みに近いか判断しやすいですよ!

 

 

しかし、実際ワインを探してみると…

どのワインにどのブドウが使われてるのかさっぱりだぜ…!

という壁にぶち当たるでしょう。

 

 

特にヨーロッパのワインの場合、何のブドウを使っているのかラベルのどこにも書いてないことがほとんどなのです。

 

というのも、ヨーロッパのワインは多くの場合、生産地とブドウ品種が紐づいているのです。

 

例えばブルゴーニュで赤ならピノ・ノワールサンテミリオン(フランス・ボルドーの地区)ならメルロー…といったように、「書かなくてもわかるよね?♥」的な知識を飲み手に求めてくるのがヨーロッパ、特にフランスワインの不親切ポイントですね。

 

 

それとは反対に、アメリカやチリに代表される「ニューワールド」では、単一のブドウを使い、それをラベルにはっきり書くワインが多くあります。

 

例えば上の画像のワインだと、ラベルのわかりやすい場所に”Cabernet Sauvignon”(カベルネ・ソーヴィニヨン)と書いてますよね。

 

このように、単一のブドウ品種を使い、その品種をラベルに記載したワインを「ヴァラエタルワイン」といいます。

 

 

複数品種をブレンドすることが多いフランス・ボルドーのような地域でも、一応単一のブドウで作ったワインは多くあります。

が、いかんせんラベルに書いていなかったりするので、自力でそれらを選ぶのはちょっと知識や経験がいるかもしれません。

 

近所のスーパーなどで自分一人で選ぶ場合は、ヴァラエタルワインを多く作るアメリカやチリ、アルゼンチンなどのワインを狙ってみると良いでしょう。

 

「初心者だけどフランスのワインが飲みたい!なんかかっこいいし!」という人は通販サイトがおすすめです。

大抵の通販サイトならワインの情報も詳しく載っているので、気になる葡萄の品種名で検索し、その品種を100%(orほぼ100%)使ってるものを選んでみましょう。

 

いつか「やっぱりリースリングはいいなぁ…」「渋いのは苦手だけど、アメリカのピノ・ノワールは好き!」なんて言い合えるようになったら、なんかお洒落だと思いませんか!笑

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

次回お会いする日まで、良いワインライフを!

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