【2~3000円で買えるスーパータスカン】トマトパスタの焼きカマンベール乗せと合わせるご褒美赤
ワインの沼からごきげんよう、ユキシバです。
今回紹介するワインは2~3000円で買えるスーパータスカン🍷
そこそこ前にエノテカで購入して、なんだかんだ飲む機会が無くて置いてあったものですが、先日音楽方面でイベントに出店したので、一人打ち上げワインとして飲みました🥂
今年は夏の始まりらへんからずぅっと音楽方面が忙しい状況が続いております。
11月にワンマンを控えているため、(認知度を広めるための)イベントに次ぐイベントに新譜リリース、その合間に歌練習してステージング考えて…という。
かつてないタスクのラッシュを経験しております。
僕は基本、自分のキャパに合わせてタスクのレベルを調整するのではなく、タスクのレベルに自分のキャパを合わせるストロングスタイルです。
当然、無理やり気合いで合わせるしかないので、知らぬ間にこのブログの投稿期間が空いてしまっていました…
記事にしてないワインも結構溜まって来たので、コツコツ書いていきます!
スーパータスカンとは??
~スーパータスカンの特徴~
🍷イタリア、トスカーナ州で作られる
🍷土着品種のサンジョベーゼと、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種をブレンド
スーパータスカンには結構ドラマチックな誕生秘話があって、飲む前から推しワインジャンルの一つでした。
名前にある「タスカン」は、そのワインの産地であるトスカーナ州を指します。
ざっくり言うと、「トスカーナ州の旧来のスタイルを超越したワイン」。
トスカーナ州にはもともと、その飲みやすさで圧倒的な人気を博したキャンティを擁する州。
あまりのネームバリューに、トスカーナ中の(お金に目が眩んだ)生産者が「とりあえずキャンティ名乗っちゃえw」と続々便乗した程。
ただ、一部の生産者はこの風潮に疑問を持ちました。
「確かにキャンティも良いかもしれないけど、サンジョベーゼは本来もっと本格的で上質なワインを作れる!」と。
具体的には、元々パワフル系品種のサンジョベーゼを、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種とブレンドすることで、ポテンシャルを更に開花させようとしたのです。
しかし、イタリアワイン法と、時の政府がそれを受け入れませんでした。
キャンティはDOCG(イタリアワインの格付け最高ランク)の一つで、加えてこのネームバリュー。
キャンティを名乗ってさえいれば売れるし、キャンティを扱ってない店は顧客を得られない。
そんなキャンティはイタリア政府にとって優秀な外貨獲得源でした。
「キャンティの規制を守らないんなら、VDT(テーブルワインの意。格付け最低ランク)しか名乗らせないよ?それでも良いんだな??」
というのが時の政府の結論。
情報源の乏しかった当時の生産者にとって、上の格付けを名乗れなくなることは、僕等が想像する以上に大きなリスクだったと思います。
それでも諦めなかったのが生産者。
「俺達の信じていることが正しいかどうかは、飲んで確かめてもらえばいい。
最低ランクでも良いから、俺達の信じるうめぇワインを作ってやんよ!」
と言ったかどうか定かではありませんが、本当にこれをやってのけたのだからとてつもない熱意を感じます。
最初は「どこぞの馬の骨とも知れないがぶ飲みワイン」の一つに過ぎなかったのが、だんだんその美味しさが知られるようになり、結果的にDOCGに並ぶ人気カテゴリー・「スーパータスカン」として認められるに至ったのです。
法律による保護を捨ててでも自分の信じたワインを実現した情熱に心を打たれたのでありました…!
2000円台で買えるスーパータスカン入門
ヴィラ・アンティノリ・ロッソ2018
生産地:イタリア、トスカーナ州
生産者:アンティノリ
ブドウ品種:サンジョベーゼ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルド
アルコール度数:14%
価格:3000円(エノテカ価格)
(※エノテカ価格=「もっと安く買える店もあるよ!」の意)
スーパータスカンの第一人者であり、その値段は新しいヴィンテージでも25000円程。
ちょっと買う勇気出ないですよね←
ただスーパータスカンもガチ中のガチから入門編まで色々。
今回飲んでみたのはエノテカでは割と定番の生産者・アンティノリが作るデイリー向けのスーパータスカン。
スーパータスカンというものを一度は体験してみたいと思っていた僕にとっては、入門編として丁度いいと思い、セラーに寝かしてあったのでした。
香りがもう既に美味しいパワフル赤
エノテカ曰く、トマトベースのパスタによく合うとのこと。
我が家でトマトベースのパスタと言えば、鯖(水煮缶)とトマト缶をまぜまぜするのが定番メニュー🍝(簡単!)
せっかくなので、そこにサツマイモや大根など根菜を入れ、秋っぽくしてみました🍠。
更に。
今月のイベントはグッズも一新してディスプレイにもこだわったので、準備段階からかなり大変でした。
ので、禁術・焼きカマンベールを召喚!!
イベントがあった日の夜。もう完全なる打ち上げモードです。
盛り付け?一人?それは気にしない。いいね?
結論から申しますと、もう合わないはずがなく。
声に出して「うんめ~~~~!!」と言ってしまうまさに約束された勝利でした。
樽由来と思われる、コーヒーのようにビターでボリューム感のある香り。
香った瞬間から優勝してるんだよなこれ←
コーヒーやビターチョコの風味と、肉を連想する旨味がしっかりしたボリューム感を生み、その上にジューシーな赤系果実の果実味が乗っかっている。
単体で飲むと、結構ボディ強めでパワフルに感じます。
それもそれで良いのですが、作ったパスタと一緒に口に含むと、ワインの強さがちょうどいい具合にまろやかになり、香ばしさや果実の甘酸っぱい部分が引き立ちます。
ほんとこう、ペアリングを考える人ってどういう頭してるんだろ??と本気で思いましたね←
時間が経ってくると、全体的な印象もすこーし丸くなって、二日目になるとより濃密で甘い果実味が前に出てきた印象です。
二日で飲み切ってしまいましたが、どちらも少しずつ趣が違って楽しめました🍷
いかがだったでしょうか?
今回の打ち上げワインはイタリア屈指の胸アツなストーリを持つ、スーパータスカンを紹介しました。
イベント出店という大きな仕事を一つやり終えた日に飲む、ストーリーを知って以来「いつか飲みたい!」と思っていたワインで、しかも料理とのマリアージュがばっちりという…
これほど「優勝」という表現が似合う日はそう多くないと思うような一人打ち上げでした🍷
僕が買った時は3000円でしたが、店によっては2000円台で買えるところもあるので、何か一仕事終えた後にパーッと家飲みするのにぴったりではないでしょうか。
なんかもう、ここまで忙しくなるとワインのアウトプットをすること自体が貴重な癒しタイムにすらなります…笑
ちなみに僕はワインを公然とディスることはないし、少なくとも酒屋やある程度品揃えのあるスーパーで取り扱いのあるワインならまずハズレを引くことは無いと思ってます。
飲んだワインは基本褒めるので、批評としては参考にならないかもしれません。
しょうがないよね。
僕は評論家やいわゆるワイン通になりたいのではなく、ただただワインヲタとしてワインを溺愛していたいだけなんです←
それに、僕は駄目なところを見つけるよりも良いところを見つける方が得意なんだ!(ということにしておく)
ディスらない代わりに、どんなところが推せるのかをなるべくきちんと言葉で書いていくつもりです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
あなたにはあなたの、良きワインライフを!