おいでよ!ワインの沼

ワイン沼の住人・ユキシバによるワイン日記&初心者目線の豆知識

【飲んで地元を応援】ピノ・ノワールで感動したのは初めてかもしれない【タキザワワイナリー】

ワインの沼からごきげんよう、ユキシバです🍷

 

 

気付けば今年で僕もワイン3年生🥂

今まで赤・白・ロゼ・オレンジ・白泡・赤泡・ライトボディ・フルボディ…と色々飲んできました。

しかし、ピノ・ノワールには未だに苦手意識がありまして…

 

 

勿論嫌いではないし、美味しいワインにも出会ってきたんですが、「うぁぁぁ~すげぇ!」っていう感動をしたことがなかったんです。

 

カベルネソーヴィニヨンやメルローとは全く違う世界、違う美学があって興味深いとは思ったんですが、酸味がきついな~…となったり、とにかくピノ・ノワールの魅力をまだ身をもって理解できていない気がします。

 

 

そんな中で飲んでみた今回のワイン。

もしかすると僕史上初めて感動したピノ・ノワールかもしれません。

 

 

しかも本場・ブルゴーニュではありません。

 

我が地元・北海道です。

 

一大ワイン生産地・北海道

 

日本には約330軒のワイナリーがあるとされており、山梨長野を筆頭に九州や山形、最近では桃や食用ブドウで有名な福島でもワイン生産が始まったそうです。

 

そして北海道。

 

九州と四国と福島を足してもまだ足りないという広大な大地では、ピノ・ノワールツヴァイゲルトレーベミュラートゥルガウなどの涼しい地域向けのヨーロッパ系品種のほか、清見山幸などの品種を中心に栽培されています。

 

ちなみに小樽や函館では食用にもなるナイアガラケルナーによるワイン造りも盛んです。

寧ろ小樽といえばナイアガラみたいな笑

 

小樽・函館ワインは大体どストレートにブドウの味がするので、ワイン初心者の入門用としては勿論、ペアリングにいちいち気を遣いたくない場面にも便利です。

 

 

聞いた話にはなりますが、昨今若手醸造家が新天地を求めて北海道に流れてきているらしいですね。

 

地元大好きワインヲタクとしてはこれほど嬉しいことはありません。

訳の分からない外国人に買い漁られるくらいならもうどんどん来てくださいよ!笑そして北海道を更なるワイン大国にしてください!!

 

北海道の自然の力を表現するワイン・タキザワワイナリー

タキザワワイナリー

 

ピノ・ノワール2020

生産者:タキザワワイナリー

生産地:北海道・三笠市

ブドウ品種:ピノ・ノワール

アルコール度数:13%

価格:4980円

 

タキザワワイナリーは2004年に始まった、比較的若いワイナリー。

始まって以来農薬や殺虫剤を極力使わず、発酵に使う酵母も全て野生酵母なのだそう。

 

自社畑はすべて南向きの斜面。夏は緯度の高さと斜面を活かしてたっぷり陽を浴び、冬は木々が雪に埋まるおかげで一定の温度に保たれます。(雪って意外にも断熱効果があるんですよ!⛄)

 

北海道屈指の豪雪地帯・空知地方ならではの特性を活かしたブドウ栽培と、化学薬品に頼らず手間暇をかけることで、三笠の自然の生命力を感じられるワインづくりを心掛けているとのことです。

 

その土地らしさを大切にしてくれるところにに僕は心惹かれちゃいますね…!

 

さて今回紹介するのは敷地内にある三つの自社畑のうち二つ「陽の畑」と「木立の畑」両方のブドウを使ったワイン。

年によりばらつきはあるでしょうが生産本数は少なく、2021年ヴィンテージはなんど1024本…!

 

他にも色々種類があるから総本数は多くなるとはいえ、なかなかレアワイン感出ちゃってますよね⚠

(確認したところなんと赤は3種類とも売り切れ…ごめんなさい!!)

 

奥ゆかしくも自然の力強さを感じる香り

 

先に謝っておかねばなりません。

 

今回…グラスに注いだワインの写真を撮り忘れてしまいました…m(_ _)m焼き土下座!!

 

しかし、記憶によればピノ・ノワールにしては少し色調濃いめかな?と思いました。

 

ただお愉しみは何といっても香り。

写真にうすらぼんやり写っているでかい平底グラス(イタレッセ)に注いで余りあるほどの芳醇な香り。

 

開けたての頃は赤系ベリーに混ざって黒糖や木の香り、そして花、いや花園のような豊かな自然の香り。

更にそこに時折お香の香りが溶け込んできて、ひと嗅ぎごとにその表情を少しづつ変えてきて、思わず追いかけたくなってしまうような。

 

味わいも、ピノ・ノワールを飲む時に心配しがちなきっつい酸は感じず、果実味は奥ゆかしいながら程よく密度も感じました。

 

 

開けてから時間が経ってくるとより花の香りが強くなってきました。

そこにお香のニュアンスも混ざってくることで、まるで仏壇のある和室や着物を連想する、奥ゆかしい美人なワインに。

 

 

ちなみに一日経つと更に印象が変わります。

 

2日目は香りの密度が増した感じがして、黒糖やイチゴ、ラズベリーの味わいがその色合いを深めてきた印象です。

 

個人的にはこの子のフルパワーは初日かな!と思いましたが、そこはお好みで…

美しく奥ゆかしい香りの深淵に酔うなら初日、ピノ・ノワールらしい果実味をたっぷり味わうなら2日目以降という感じですね!

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

ワインを選ぼう!となるとどうしてもフランスやイタリア、安いとこだとチリやスペインに目が行ってしまいがち。

日本のワイナリーは地形や人件費の影響から、小規模なところがほとんどです。そこに気候条件による難しさが加わる結果、安く美味しく大量生産というのが難しい現状もあるんですね。

 

ですが地元でこんなに美味しいワインが作られてるんだということを知れた時の感動は、海外のコスパワインを発掘した時並みかそれをも凌ぐ感動・興奮があると思います。

 

「せっかく」輸入ワインの値上げが深刻なご時世ですから、これを機に今までは何となく敬遠していた日本ワインを再発見といくのも良いですね。

 

 

 

最期まで読んでいただきありがとうございます。

 

よきワインライフを!🥂

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