【年末年始】忘年会・新年会の宅飲みで活躍したスパークリングワイン3選【ことよろ】
ワインの沼からごきげんよう、ユキシバです🍷
新年あけましておめでとうございます🎍
今年も音楽にワインに、凝縮感のある活動をして参ります。
さて、年末年始も僕は多忙を極めていました。
何でかって?
年末年始恒例・肝臓デスマーチをしてたのさ!☆
なかなかリアルで会えない友人とバーで忘年会をしたり、音楽活動の相方と宅飲み忘年会兼クリパをしたり、実家に帰ったら毎日日本酒…笑
なんと12日間連続で飲酒しておりました。
こういうイベント尽くしのシーズンに活躍するワインといえばやっぱりスパークリングだと思います。
普段は赤・白ばかり飲んでる僕も、クリスマス~年末年始はスパークリングを飲んで「やっぱ泡も面白れぇな…🥂」などと思っています。
スパークリングワインの楽しみ方
昨シーズンになりますが、人気のシャンパーニュ、ルイ・ロデレールを飲む機会がありました。
(クリスマスのキャンペーンでワインセラーを買ったら付いてきたんですね。最高かよ!)
普通に買ったら7~8000円するものだったのですが、当時シャンパンなど飲んだことがなかったので、ましてや普通にはなかなか手が出ない価格帯だったのもあり、「どうやって飲むのが一番良いんだ…?」と悩んだわけです。
そのことをレストランのソムリエさんに相談したところ、
「パーティーで楽しい気分で飲んでください!」とのこと。
難しい顔で静かにテイスティングするのではなく、特別な食卓を愉しむために飲む。
歴史が深く国際的評価も高い一流メゾン、ルイ・ロデレール。
それなのにお高く留まらず、主役然とせず、パーティーに華を添えてくれるんです。
飲んでみるとパァッ!と気分が明るく高揚する味わい。
それでいて、シャンパンに対して漠然と偏見として持っていた「チャラさ」を全く感じさせない。
高いからと言って気張って飲むのではなく、まさに特別なパーティーをより特別にするためのワインという印象でした。
スパークリングワインの選び方
スパークリングワイン=シャンパン=高い
という方も多いかもしれませんね。
確かにシャンパーニュは安くても4000円とかしちゃうし、人気メゾンのものになると1本7~8000円は普通です。
先程紹介したルイ・ロデレールも、比較的スタンダードモデルのもので7~8000円です。
しかし、「じゃあスパークリングは高いものじゃなきゃ美味しくないのか」というとそんなことはなくて、結論シャンパーニュさえかわせばずっと安く買えて美味しいスパークリングは沢山あります。
シャンパーニュの大きな特徴は瓶内二次発酵という特殊な製法と、冷涼な環境で育った葡萄が生み出す綺麗な酸。
瓶内二次発酵といってもただ瓶詰めして放っておけばいいはずはありません。
めんどくさい製法ですが、この手間によって深みのある贅沢な味わいが生まれるのです。
ただ、この瓶内二次発酵を取り入れるなどしてシャンパーニュに追いつかんとする生産者は世界各地にあります。
シャンパーニュのブランド価値があまりに高くなった今、こうした生産者のスパークリングも存在感を増している…はず!
(ショップ側にとっても安くて美味しい泡は要といえるでしょう)
代表的なのがイタリアのフランチャコルタとスペインのカヴァ、ドイツのゼクトですね。
聞いたことないって人も多いんだろうな…スパークリングって意味でシャンパンと呼ばれてまかり通ってしまうもんな…切ない(´・ω・`)
勿論瓶内二次発酵によらずとも、生産者ごとに並みならぬ手間暇をかけて品質を追求したスパークリングを送り出しています。
年末年始はなんと調子に乗って3本スパークリングをお迎え。
合計4,444円!!
狙って出来る金額ではないですよねこれ笑
安いシャンパン1本分の値段でお迎えした3本の泡たち。
その味わいはいかに…
パゴサール カヴァ ブリュット
生産地:スペイン
生産者:パゴ・デ・タルシス
ブドウ品種:マカペオ75%、パレリャーダ25%
アルコール度数:11.5%
価格:1300円くらい
パゴサールはパゴ(Pago/土地)、ゴサール(Gosar/喜び)からなる造語。
僕が買ったショップではもう少し安かった気がしますが、それにしても安い。
値段と味が必ずしもリニアに相関しないのがワインの難しいところ。
ただその分安くて美味しいワインを発掘できた時の喜びも格別です。
特にこれは友人宅での家飲みクリパに持っていく用のワインだったので尚更ですよ🍷
↑ワイン2種類×3人=6脚を自宅から運び込みました。我ながら狂気
香り・味わいはほんのり蜜っぽい風味を纏いながら、レモンのキュッとした味わい。
難しい顔をするのは似合わない、まさにパーティー向けのスパークリング。
家飲みのようなカジュアルな場面で気楽に愉しむのがぴったりです。
ちなみにこのワインを選んだ大きな理由の一つが生産者。
パゴ・デ・タルシスはある超超貴重なワインを作っている、知る人ぞ知る生産者なのです…!
それはもう、ワイン史の観点から見ても非常に価値のあるワイン。
そちらも過去に飲んだので、いずれ紹介しますね。
オリオルロッセール ブリュット キュヴェ エスペシャル
生産地:スペイン
生産者:オリオル・ロッセール
ブドウ品種:シャレロ、マカベオ、パレラーダ
アルコール度数:11.5%
価格:1,350円
スペインの小規模生産者が、なんと日本市場向け限定で作っているスパークリング。
オーガニック栽培と丁寧な手作業にこだわった生産者で、注文が入ってから瓶詰めするという徹底ぶり。
ショップでは丁度セールになってて更に少し安くなっていました。
最大28カ月もの熟成を経ており、これだけの長期熟成でこの値段は破格だよ!と店員からもお勧めを頂きました。
注いだ瞬間、美しいゴールドとクリーミーな泡が…(ΦωΦ)
味わいはレモンやグレープフルーツを思わせるキリっとした酸味の中に蜜林檎のような果実味、そこにほんのり白い花の風味。
そして奥の奥にわずかに感じられるぺトロール香が乙なもので…
更に時間が経つときりっとした印象がほぐれて、蜜柑のような優しい甘酸っぱさに変わります。
ゼクトハウス ビファー キュヴェ ブリュット
生産地:ドイツ
生産者:ヨーゼフ・ビファー
ブドウ品種:ピノ・ブラン、リースリング、オーセロワなど(ロットによって変わるらしい)
アルコール度数:12%
価格:2079円
真打ちはドイツのスパークリング。
名前からはわかりませんが、実はこのワイナリー、ドイツで長年活躍する日本人女性醸造家・徳岡史子さんが運営しているのです…!
何でも醸造所が文化遺産に登録される程の伝統を持つヨーゼフ・ビファー、後継者に恵まれず閉鎖するかもしれないという状況だったのだとか。
そんな折に、既にドイツでの活躍が認められていた徳岡さんが後継者に抜擢されて今に至ると。
海外でワインを作るって、尋常じゃない努力だと思いますよ。
特にドイツやフランス。
歴史もブランド価値もある分プライドも高いと思うし、ワイナリーがある場所って田舎が多いから、尚更「よそ者」にとってはハードな環境だろうと推測します。
ショップでこの子に目を惹かれたのは僕がドイツびいきだからだけではありません。
注目ポイントは熟成期間。
その期間なんと12年。
生まれたての赤ちゃんが小学校6年生になるくらいの期間です。
ドイツでゼクト(瓶内二次発酵を経る泡)を名乗るために定められている最低熟成期間である9カ月(タンクで6か月+瓶内で9カ月)と比べても遥かに長く、格上シャンパーニュのそれをも凌ぎます。
熟成といってもただ放置していれば良いわけではないので、一般的には熟成期間が長ければ長い程高額になります。
それが2000円いくらかで買えるっていうのは正直破格。
注いだ瞬間の、贅沢感を湛えるクリーミーな泡。
色はややプラチナブロンド寄りの涼しげなゴールド。
僕が一番好きな色!
ナッツやイースト香(意味あってるかな?なんかこう、焼いたパンのような香り!)を身にまとった、熟した林檎の果実味。
3本の中では、過去に飲んだルイ・ロデレールに一番近い味わいだと感じました。
そりゃ気候も近いしこんだけ熟成してるんだもの、納得。
ただあの時のルイロデはブラン・ド・ノワール(ピノ・ノワールを使った白泡)で、今回のゼクトハウスはブラン・ド・ブラン(白ブドウ品種を使った白泡)。
ということもあってか、味わいの印象もやや明るい印象に感じました。
時間が経ってくるとポップコーンのような風味も出て来て、これがまた味わいに厚みを付与してくれます。
音楽活動の相方との忘年会兼クリパにて召喚した真打ち。
まさに掘り出し物といってもいいのではないでしょうか!?(誰に聞いてんの)
いかがだったでしょうか。
今回は僕の年末年始に素敵な華を添えてくれたスパークリング3人衆を紹介しました🥂
スパークリングの経験値はまだまだ低いですが、それでも3本とも個性が合って興味深かったです。
シャンパーニュは確かに美味しいし、歴史やロマン、特別感も一緒に味わえます。
ですが、シャンパーニュ以外にも美味しいスパークリングは沢山あるし、寧ろ予算が4000円くらいならシャンパーニュ以外で探した方が満足度が高いことだって十分ある話。
世界にはシャンパーニュよりも厳しい基準でこだわっている生産者もいます。
彼らも元を辿れば「絶対王者シャンパーニュ」に少しでも近づくぞ!というモチベーションだったのかもしれません。
ですが、(プロや通から怒られそうですが)最早純粋に味わいで比べれば「シャンパーニュかそれ以外か」みたいな見方はもう古いのかもしれません。
いやむしろ古くなって欲しい!
シャンパンだけでなくカヴァとかゼクトとか、もっと色んな名前が飛び交って欲しいと願うのでした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今年も良きワインライフを!