【ジュースみたいに】ガチ初心者向けジューシー甘口赤ワイン・ロット・ワイルド【グビグビいける】
ワインの沼からごきげんよう、ユキシバです。
今回はタイトルにある通り、甘口ワインを紹介します。
と、本題に入る前に。
そもそも甘口のワインがあることを知っていましたか?
ワインに馴染みのない人にとってワインとは
・渋い!
・酸っぱい!
・飲みづらい!
・何が良いのかよくわからない!
というイメージがあるかもしれません。
そんな食わず嫌いさん方に是非おすすめしたいのが「甘口ワイン」。
果実味、渋味、酸味、苦味…
ワインには色んな旨味がありますが、どんな人にでも一口でその良さがすぐ理解できるか?と聞かれたら、答えはNoです。
これらはいわゆる大人の味というやつで、初心者が飲んでいきなり「美味しい!」と思えるとは限らないのです。
しかし「甘味」はどうでしょう?
子供から大人まで、誰でも簡単に理解できる味。
ジュース、お米、お菓子、パン、フルーツ…多くの人に愛されているものは大体甘いですよね。
もし渋くも酸っぱくもない、甘いワインがあったら?
「これなら私でも飲めそう!」って感じがしませんか??
かくいう僕も、初めて「ワインうめぇ!!!」と思うきっかけをくれたのは甘口ワインでした。
そんな僕からすると驚きなのですが、甘口ワインって意外と知られていないんですね。
ワイン界にも流行があって、現在は食事に合わせやすいという理由から辛口ブーム。甘口ワインは売り場でも人権が無いのです…(?)
しかし、初心者にこそ僕は甘口ワインを猛烈プッシュしたいです。
その中でも、たまたま立ち寄った輸入品のお店で見つけたワインが、まさにワイン入門にぴったりだと思ったので、今回紹介したいと思います!
右も左もわからず辛口を選んで、「ワインってやっぱりよくわからないや…」となる前に、今日紹介するワインを参考にしていただけると嬉しいです!
私の初めては甘口ワイン。ロットワイルド
ロットワイルド
生産国:ドイツ
ブドウ品種:ドルンフェルダー
味わい:甘口
アルコール度数:10%
価格:1000円弱(2021年12月時点)
ドルンフェルダーはドイツ特有のローカル品種(=土着品種)で、高級なワインにも使われるそうです。
写真で見ると、ラベルに一番でかい文字で書かれているのがこのドルンフェルダーですね。
そんなドルンフェルダーを贅沢に使った、1000円くらいで買える甘口ワイン。
それでは一口…🍷
~テイスティングコメント~
これは…
すっごくジュース!!(?)
一口に甘口ワインと言っても、作り方によって個性が変わってきます。
例えば樹に実ったまま氷結したブドウで作るアイスワイン。
こちらは蜜のようにねっとり濃厚で、骨抜きにされてしまうような甘さが魅力。
けれど、本っ当に濃厚なので、爽やかさや飲みやすさを重視する人には向かないこともあるでしょう。
また、甘口ワインの中で特に有名なのが、貴腐菌の付いた葡萄で作る貴腐ワイン。
こちらもアイスワイン同様、蜜のように濃厚な甘味。
ですがそこへ更に苦味や酸味が加わり、より深淵で複雑な味わいに。
僕は初めてこれらを飲んだ時に感動してワインに興味を持ち始めたわけですが、人によっては「甘すぎる」「濃厚過ぎる」かもしれませんね。
それらと比べると、このロットワイルドはまさにジュース。
本当に飲みやすい。
ジュースとは言いましたが、決してワインっぽくない・お酒を飲んでる感じがしないわけではありません。
度数も10%あり、確かにワインとしては若干低めではあるものの、ちゃんとワインなんですよね。
ワインを飲んでるぞ!という満足感と、居酒屋でおなじみのカクテルのような親しみやすさ。
その間を上手い具合に取ってくれているような印象です。
まさに、ワインとカクテルのいいとこどり。
ジューシー&フルーティな甘さの秘密
このような味わいになるのには秘密がありまして…。
実はロットワイルド、少し変わった作り方をしているのです。
ワインは葡萄と酵母が反応し、アルコール発酵することで出来上がるお酒です。
シャンパンなどを除けば、水や砂糖などの混ぜ物は原則禁止。
だから、ワインの持つ甘味も渋味も酸味も果実味も、全て葡萄が本来持つものや、樽から移ったものなのです。
しかしながら、このロットワイルド…
混ぜ物をしてます。
ナンダッテ――――!!!
なんですっとおおおおおおおおおおお!!!!(一部の人にしか伝わらないネタ)
砂糖や化学調味料とかを混ぜてるわけではないのでご安心ください…!
混ぜているものもちゃんと同じ葡萄ですよ!
ロットワイルドは、ズースレゼルヴという製法で作られています。
ズースレゼルヴとは、収穫したブドウの果汁の一部を発酵させずに取っておき、発酵が終わった後で混ぜる製法です。
発酵していない生のブドウ果汁が混ざっている分、フルーティでジュースのような飲みやすさが生まれるんですね。
余談ですがこちらのロットワイルド、昨年のクリスマス前に『おいでよ!ワインの沼』ニコニコ動画版にて紹介しました。
動画では、ブログとは少し違った切り口から甘口ワインを布教しているので、読み終わった後に遊びに来てくださいね!
【ワイン紹介①】ロットワイルド・ドルンフェルダー2018【初心者】 - ニコニコ動画
動画を取った時は、クリスマス時期×ドイツワインということもあり…
シュトーレンと合わせてみました!!
シュトーレンとはドイツの伝統的なケーキ。
待降節(クリスマスを迎えるまでの4週間)の間、少しずつ切って食べるのだそう。
しかもラム酒も効いてるから、日を追うごとに味が染み込んで美味しくなっていくのだとか。
何とも趣がありますね…!
僕は食い意地が張ってるので数日で食べきります←
僕の大好物の一つでもあるシュトーレン。
ですが、正直言って甘口ワインにシュトーレンは合わなかったかな…!
甘口ワインは単体で飲むのが好きかな…
けど甘口ワインに合うおつまみというのもあるんです。
そちらはまた別の機会に紹介しますね!
甘口ワインでワイン嫌いを救いたい
「何から飲んだらいいかわからずワイン通におすすめのワインを聞いたけど、おすすめされたワインの何が美味しいのかわからなかった…」
という経験は割とよくあるらしいです。
これはごく自然なことで、色んなワインを飲み慣れたワインファンとワイン初心者では味覚が違うからです。
ワインファン歴が長い人ほど、複雑な味のワインを好む傾向があるのに対し、初心者はなるべくわかりやすい味のワインを好みます。
これはあくまでも経験値の差によるもので、ワインを飲む経験を積むことで、ワインを味わうための味覚が発達した結果なのです。
初心者のあなたに複雑なワインを勧めてきたワイン通も(?)、みんな最初は初心者でした。
「自分にワインの味はわからない」なんてことはありません。
色んなものを食べながら、時々でもワインを飲むことで、段々とワインを味わうための味覚が成長していくのです。
例えば子供のうちはハンバーグやカレーなど、わかりやすい味わいのものを美味しいと感じやすいですよね。
それが大人になると、ピーマンや梅干しなど、子供のうちは嫌いだったものが美味しく感じるようになってきます。
これは、体の成長や色々なものを食べる経験を重ねることで味覚が発達するからです。
ワインにも同じことが言えます。
本来ワインには、甘味以外にも実に様々な味わいがあり、それらが絶妙なバランスで調和することで複雑な旨味になるのです。
しかし、ワイン入門者にいきなりそれを理解しろというのは、いうなれば3歳児に梅干しの美味しさを理解しろというようなものです。
だから、いきなり渋味や酸味の強いワインを飲んだら「ワインってよくわからない…」となるのはごく自然なことなのです。
ただ、ワインはそういうのばっかりではありません。
ワインの世界は本当に広いんです。
ワイン2年生の僕だって、そのほんの一端も知れてないと思っています。
だから、たまたま一回口に合わなかっただけで「ワインは口に合わない」と避けてしまうのはあまりに勿体ない。
ワインに苦手意識を持つ主な原因は、渋みや酸味といった、ワインの「大人の味」の側面です。
なので、子供から大人まで好まれる甘味が持ち味のワインがあることも知って欲しいと思い、今回はドイツの甘口ワイン・ロットワイルドを紹介しました。
今回のワインに限らず、ワインをなんとなく敬遠している一人でも多くの人が
「これなら飲める!」
「飲みやすいワインもあるんだ!」
と思えるようなワインに出会えることを願っています。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
次回まで、良いワインライフを!