【成城石井で手に入る】和の風情を感じる甘口赤・レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ
ワインの沼からごきげんよう、ユキシバです🍷
あなたが内地の都市部や近郊に住んでいるのなら、喜びなさい。
あなたは成城石井で素敵なワインを手に入れられるだろう。
byソクラテス(大嘘)
今回は4月に東京&川崎へ遠征した時の思い出話をしたいと思います。
時々ワイン系YouTubeチャンネルでも「成城石井で手に入るワイン」なんて話題になることがあります。
遠征に行ったなら観光とお土産は外せません。
そんなわけで、今回の遠征では「成城石井デビュー」が一つのサブテーマとなっていました笑
僕は北海道を拠点にしていますが、哀しいことに北海道に成城石井はない…!
そうです。もしあなたの生活圏に成城石井があるなら、あなたはそれだけで羨むべき存在なのです←
さて。いざ川崎へ上陸。
成城石井との遭遇は予想外に早く。
なんと駅の一角にちょこんとあるではありませんか!
(※ノー知識でいったのでちょっとしたデパートくらいのサイズだろうと想像していた)
友人曰く成城石井は「お高めのスーパー」なのだとか。
聞くところによれば成城石井は赤ワインの品ぞろえが特に強いらしく。
言われてみれば確かに赤ワインの方が充実してはいる。
そして店舗によって若干レパートリーも違うようだ…
さて、今回紹介するワインを手に入れたのは遠征から帰る日。
イベント頑張ったので(※売り上げがあったからという甘々基準)何か一つよき甘口ワインを買って帰ろうと思っていたところ偶然見つけた一本。
それがこちら。
ルビネッリ・ヴァイヨール レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ2013
生産者:ルビネッリ
生産地:イタリア・ヴェネト州
品種:コルヴィーナ、ロンディネッラ
アルコール度数:
容量:500ml
価格:5000円いくらか
水の都・ヴェネチアを擁するイタリアはヴェネト州で作られる甘口赤ワイン、レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ。
語感が気に入り過ぎて何度でも口にしたくなる名前。
レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ。
レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ…(先進め)
ヴァルポリチェッラは地名なので、「ヴァルポリチェッラのレチョート」といった意味になります。
普通のスーパーにレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラは売っとらん!!(cv.千鳥ノブ)
少なくともスーパーに売ってるようなワインではないんですが、気になって探してみたところ、ワインショップでもなかなか置いているのを見ません。
流石は成城石井。大手のワインショップでも扱ってないようなワインを置いてらっしゃる。
そんなレチョート、実は非常に歴史の古い甘口ワイン。
アパッシメントという伝統的な製法を用い、なんと2500年も前から作られているのです。
~~~~アパッシメント製法とは~~~~
🍷収穫したブドウを陰干ししてから発酵させる製法
🍷余計な水分が飛び、かつ茎から実へ栄養が行くことで追熟する
🍷この工程を経ることでアルコール度数も高くなるそう
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トカイ(ハンガリー)の貴腐ワインと迷ったのですが、レチョートの方が手に入りにくいと思ったのでレチョートをお土産としてお迎え。
普通のスーパーにトカイの貴腐ワインは売っとらん!!(cv.千鳥ノブ)
というわけで香りから…
嗚呼、もう美味しい予感しかしない←
褐色がかった濃い赤。そこから香る完熟を越えたような果実の深い香り。
甘口の赤ワインにもいくつか種類がありますが、レチョートは香りからも何か落ち着きのある佇まいを感じます。
ところが本当の衝撃は口に含んでから訪れます。
今まで飲んで来た甘口ワインと全然違う!!
レベルが云々という話ではなく、今までの経験した甘口ワインとは毛色が違う、全くもって未知の世界でした。
~~~~今まで飲んできた主な甘口ワイン~~~~
🍇アイスワイン:木になったまま氷結したブドウを使う。
→アプリコットや蜂蜜のようなとろ~りと濃密な甘味
🍇貴腐ワイン:貴腐菌の付いたブドウを使う。
→上記に加えほのかな苦味があり、複雑な味わい
🍇酒精強化ワイン:発酵途中でブランデーなどを加える。
→レーズンの濃密な甘味に紅茶の風味が複雑味を与える
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そして言わずもがなワインは西洋のお酒。
飲んだ時にイメージするのは、そのワインが作られた地の景色やどこか遠くの丘陵や田園風景。
人に例える時も大体は色白金髪ないし色素の薄い系少女(※勿論二次元キャラ)。
しかし今回のレチョート。
口の中で広がるのはまるで古都・京都を連想するような、和の風情を感じる味わいだったのです…!
完熟した黒系ベリーをベースに、黒蜜のような甘味。それらをふわっと包み込むほうじ茶のような風味。
この和っぽい味わいと、色で言うとトーンを落としたようなどことなく色褪せた風味から感じる熟成感が、僕の中では京都の古い町並みとリンクしたのです。
恥ずかしい話、レチョートを飲むまでは「甘口ワインが美味しいのはもう十分わかったな」とか思っていました。
ワイン沼への入口が甘口ワインだったのもあり、自分なりに色々と経験していたつもりでした。
それでも今回飲んだレチョートは、そんな僕の引き出しには無いワイン。
こんな甘口ワインがあるのか!!と、自分があれだけ飲んで来たはずの甘口ワインにさえ、全く知らない領域があったことに感動。
同時にブドウを陰干しにするだけでどうして和の風情が出てくるんだ??という不思議。
いつもならボキャ貧キモヲタムーブにより色素薄い系白ワンピ少女を思い浮かべがちな僕ですが、今回に関しては間違いなく和装の似合う黒髪乙女です。
シチュエーションは京都の竹林(※ここまで妄想)
いかがだったでしょうか?
今回飲んだレチョートは、イタリア・ヴェネト州のヴァルポリチェッラで陰干し葡萄から作られた甘口ワインでした。
実は陰干し葡萄を使ったワインはイタリアの中でもいくつか種類があり、ヴェネト州以外でも実施しているワイナリーがあります。
というかイタリア以外にも、(確かお高いと思ったんですが)フランス、それから南アフリカでも一部取り入れられています。
レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラはヴァルポリチェッラで決まった葡萄を陰干ししたワインだけが名乗れる称号のようなもの。
では、品種が変わったら?地域が変わったら?陰干し葡萄はどんな表情を見せるのか、俄然興味が湧きますね!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回お会いするまで、良いワインライフを!